チャイコフスキー バレエ〈くるみ割り人形〉組曲 作品71a

 

第4曲 ロシアの踊り (トレパック)

以下は第Ⅱ幕の頂点となる「ディヴェルティスマン」の曲。その先陣を切る⑤は、ロシアの農民が脚を蹴り上げながら激しく踊る急速な舞曲。

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第5曲 アラビアの踊り

全曲の中で、最もイスラム的な曲。ゆっくりした木管の⑥は、意図的に非西欧的な旋法を使用。

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第6曲 中国の踊り(お茶)

東洋的な音階による⑦は、5音音階的で、マーラーが《大地の歌》で描いた中国の世界を先取りしている。

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第7曲 葦笛の踊り

アーモンド菓子。羊飼い⑧が葦笛(3本のフルート)を吹いて踊る。中間部は短調に転じ、金管が別世界を導入。

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第8曲 花のワルツ

金平糖の精達による群舞。主題⑨aで始まった後、ハープが流麗なカデンツァを奏し、再スタートするように⑨aでワルツが始まる。主題的には同じパターンを繰り返す⑨bや、甘えるような⑨cが重要。途中で短調の陰りを効果的に使って泣かせるあたりが、チャイコフスキーらしい。

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