メキシコ革命前後のメキシコのクラシック音楽界
16世紀初頭のコルテスによるアステカ帝国の征服後、メキシコはスペイン人が支配する土地となったが19世紀になって独立を果たす。キリスト教布教の為に沢山の宣教師達がメキシコに赴いたこともあり、ヨーロッパのクラシック音楽もメキシコで独自の発展を遂げる。だがそこに「メキシコらしさ」というものが現れるには20世紀迄待たねばならなかった。1910年、当時のメキシコを支配していた独裁者ディアスに対しての抗議行動が巻き起こる。メキシコ革命の始まりであった。激しい内戦も行われたが1920年には一応収束し、そして新しい社会と国家の建設に向けて動き出していく。そこで必要とされたのは、メキシコ人としての民族意識であった。