ショスタコーヴィチ  交響曲第12番 ニ短調 作品112

dsch photo 360px大戦後の1960~61年に作曲、61年にムラヴィンスキー指揮のレニングラード・フィルによって初演。レーニンに捧げる曲として作曲されたため、革命の年〈1917年〉という標題が冠され、各楽章に具体的な標題が付けられている。ショスタコーヴィチの交響曲の中でも、革命を歴史的な史実として描いた点は重要なポイントだ。

第1楽章─《革命のペトログラード》 ニ短調 5/4拍子

冒頭から低弦によって提示される ① は、交響曲全体を統一する循環主題。5/4拍子による ② は転調しながら4回繰り返され、楽想の転換を予告する主題として、他の楽章でも重要な役割を担う。ファゴットが超快速で先導する ③ は、① の変容。付点リズムと攻撃的な突撃歩調は、楽章全体の闘争としての本質を刻印。金管楽器を中心としたトゥッティで直進する際の ③b は、名技主義的にも迫力満点で、特にトロンボーンはオーケストレーション的にも凄味を感じさせずにはおかない。

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戦闘的楽想が静まった後、低弦が提示する ④ はレーニンを表わしたものとされ、金管主導のトゥッティでは正に革命の指導者らしい力で全体を牽引し、展開部では ⑤《同士よ、勇敢に歩調を揃えよう》が、新たに戦闘を鼓舞。コーダでは金管が ① を回想して、静かに次楽章に繋げる。

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